MEISTER ブログ
M6のクラッチ、フライホイールの写真です。
やはり2枚目のクラッチディスクが完全に剥離していました。
フライホイールの当たりも悪く変磨耗しているのがわかると思います。
こうなるとフライホイール交換も必要ですね。
メーカーではクラッチ交換に伴い
必ずフライホイールの交換を行う事となっています。
フライホイールは25万円程の部品です。
なかなかの高額部品ですね。
走行距離に関わらず、変速に違和感や
トランスプログラムの点灯時は
即、診断してもらいましょう。
今回はBMWパワーマネージメントのおはなしです。
まず、パワーマネージメントとは電源管理のこです。
主にハイブリッド、電気自動車ではなく
内燃機エンジン搭載車両のシステムをお話しします。
バッテリーの主な役割はスターターを回しエンジンを掛けることです。
なので、
スターターがエンジンを回す負荷の大きさで
バッテリーのサイズが決まります。
圧縮の高さや、気筒数の多さ等。
ひと昔前のバッテリーサイズは
上記の基準でほぼ決定しました。
最近のコンフォート、エンターテイメント機能、電動アクチュエータなどが
大幅に増えた為同じエンジンを搭載した車両でも
異なるバッテリーサイズが搭載される様になりました。
BMWのパワーマネージメントは
E38(94'〜 7シリーズ)位から本格的に始まりました。
オルタネータの出力調節
バッテリースイッチを搭載し
スターター用とボディ電装用バッテリーを分けた
ツイン バッテリー システム
当時のメカニックの方々は大分苦労したと思います。
僕も苦労しました(笑)
いち早く市場に導入するBMWの志の甲斐もあり
今はかなり進化しました。
バッテリーサイズ、種類、使用状況、劣化状態…。
に応じてオルタネータの出力
静電流の遮断
電気負荷の段階的な停止…。
などなど、色々な制御で
燃費の低減
バッテリーの劣化低減
バッテリー上がりの回避
などをパワーマネージメントで行なっています。
かなり奥が深く全てはお話し出来ませんが …。
燃費に付いては恐らく数%?
う〜ん、
電動パワステもパワーマネージメント無くしては
メリットが少なくなるから…。
とか言ってると全てのものに関係してしまいますね(笑)
みなさんあまり気が付かない所だと思いますが、
BMWはしっかり力を入れて開発しています。
電気仕掛けが多くなった今の車には必要不可欠な
マネージメントです。
E60、E90あたりをお持ちの方々は
バッテリーの警告灯や
時計のリセットなどで体感された事があるかたは多いかと思いますが、
バッテリーの一番重要なエンジンを掛ける為に
システムが行なっているマネージメントです。
マネージメントのプログラムは
サイズや種類、使用状態などで変化しますので、
バッテリー交換後は必ず
BMWテスターでバッテリー交換の登録をして下さい。
また、サイズや種類の変更にはコーディングが
必要で、これも必ず行う必要があります。
どちらも怠るとバッテリー早期劣化の恐れがあります。
機会があれば幾つかに分解して
ます少し詳しく書きます。
今回は ブレーキメンテナンスのお話しです。
写真はブレンボ純正ブレーキパッドのサーキット走行後の写真です。
街乗り、スポーツ走行程度であれば全く問題無いかと思われます。
しかし、富士スピードウェイなどの走行となると
少々不安です。
写真の通りライニングフェースがボロボロに…。
パッドがディスクに当たっている面積は
半分以下のパッドもあります。
全ての人にサーキット走行用のブレーキパッドは必要ないですが、
ブレーキパッドの選択で大分ブレーキは変わります。
効き、ブレーキ鳴き、ダスト
メーカー公表値が同じ様な商品でも
ライニングの素材で全く違うフィーリングになります。
全てを両立させるのはとても難しく
好みや走行スタイルで選んで欲しいです。
また、組付処置も色々あります。
鳴きどめ処置や…。
例えば
今回のブレンボブレーキシステムには
鳴きどめ処置はせず
タッチが良くコントロール性に特化し
グリースも柔らかめ、量も必要最低限。
などなど、
ブレーキもしっかり選びましょう!
先日のゲトラグトランスミッションオーバーホール作業です。
トランスミッションはE30 M3のクロスミッションです。
不具合は2速にシフト時入りが悪い
特にシフトダウン時は中々入りません。
このトランスミッションは
通常1速のポジション(シフト構造的にはちがうのですが)にリバースがあり
わかりにくかもしれませんが、
対面するギヤは2速/3速になります。
生産終了パーツが多いため
難しい作業になりますが、
症状的にシンクロ交換で改善されると判断し
2速/3速のシンクロ交換をしました。
各部分解し清掃
各部点検
スプリングの調整
作業後のロードテストで無事改善されたのを確認。
トランスミッションのパーツは
金額も高く、生産終了や非分解の為
パーツが出ない事も数あるパーツです。
オイル交換などのメンテナンスはマメにやりましょう。
オイルなどもこだわってもらいたいですね。
興味のある方もいらっしゃると思いますので
時間のある時にでもマニュアルトランスミッションの基本構造の話もアップします。
暑い日が続きますが体に気を付けて
頑張って行きましょう。
今日はE30 M3のトランスミッションオーバーホールに熱中症❣️
今日も暑いので
差し入れのアイスでしばしクールダウンです。
作業内容は後日アップします!
前回のオイルパンガスケット交換は
アルミのキャスト製オイルパンでしたが、
今回の写真はシートメタル製のオイルパンです。
一枚のシートメタルをプレス加工にて製造している部品になります。
N系4気筒車両に使われています。
オイル漏れのトラブルはアルミのキャスト製オイルパンより多いです。
黒色に塗装されていて歪みは分かりづらいかと思いますが、
プレス加工時のシワがかなりあります。
ガスケットはアルミオイルパンと同じです。
やはりシートメタル製オイルパンガスケット交換作業にも
処置は必要ですね。
整備をしていて何時も考えている事は
生産ラインの流れ作業では無いので
色々点検、確認し元の状態より良い状態にして組み上げたい。
自己満足の世界に近くやった結果が中々伝わりずらい(泣)
オイルパンガスケットの交換をしながらも
同じ事を考えて作業します。
長くBMWにお乗り方であれば一度はオイルパンガスケットのオイル修理を行なった事が有るかと思います。
最近のオイルパンガスケット交換車両はメタルガスケットを使用した物の作業が多いですね。
クランクケース内の圧力によってオイル漏れがし辛くなるコストの掛かったガスケットです。
しかし、メタル部でのシール効果はあまり見込めず
内周に取り付けられた、ラバーガスケットがメインのシールになります。
経年劣化などで硬くなりオイル漏れを起こします。
オイルパン製造時のフライス跡やシートメタルの加工跡などもあり
リペアマニュアルに指示はありませんが、
作業時は色々やる事があります。
僕が交換したガスケットが一生漏れないとは行きませんが、
少しでも長く、出来れば一生!
漏れない様にとしっかり処置をして組み上げてます。